広島を元気に、笑顔にするために
プロサッカー選手として、できることがあった
橋本英郎選手(現・東京ヴェルディ)からの1本の電話。それは「広島でチャリティサッカースクールを一緒にやらないか」というものでした。ここでは、佐藤選手にとっての橋本選手の存在、そしてチャリティ活動に対する思いに迫ります。
ピッチを離れると、とにかく優しい橋さんは、何でも相談できる存在
橋さん(橋本英郎)とは、2009年頃、日本代表に選ばれた時期が一緒だったんです。それまでに何度も対戦していたので、頭がいい選手だという印象はあったのですが、ピッチを離れると、とても優しくて、関西の方なのに、ぐいぐいとくる感じがなかったですね(笑)。一歩引いて、俯瞰していろんなことを見ることができる人という印象でした。2歳年上というだけなんですけど、すごくお兄さん的で、僕にとっては、サッカー以外のことも相談できる相手ですね。
チャリティ活動は、続けることに意味がある
西日本豪雨災害支援のために、広島の子どもたちにむけて、一緒にチャリティサッカースクールをやってほしい――。と橋さんから電話をもらって、ふたつ返事で承諾しました。シーズンオフに広島で何かしたいというのを、ちょうど日本プロサッカー選手会に相談しようと思っていたタイミングだったんです。
選手会では、東日本大震災の復興を祈念したチャリティサッカーも毎年やっていて、僕も参加しています。ベガルタ仙台では2年間しかプレーしてなかったですけど、サッカー選手としてやってこれたのは、仙台の方々に背中を押してもらったおかげだという思いがあって。今でも毎年、被災地には足を運んでいます。
自然災害が起きると、最初は多くの方が心配してくれると思うのですが、徐々に関心がなくなって、現状を知らなくなってしまいがちですよね。だからこそ、チャリティ活動を通して、寄り添い、気にかけていくことを続けることが重要だと思うんです。プロサッカー選手には発信力もあるので、チャリティ活動を続けることで、現状をより多くの方々に知ってもらえるんじゃないかと思いますね。
プロのアスリート全般に言えると思うんですけど、プロでいることができるのは、いろいろな方が支えてくれているからこそ。僕らは幸せなことに、いつも応援してもらえている側なんですけど、チャリティ活動を行うことで、少しでも支える側になりたいという思いもありますね。
橋さんとなら、広島の子どもたちに喜んでもらえる時間を提供できる
でも、なんで橋さんが広島でチャリティサッカースクール?と思う方もいますよね。橋さん自身が広島に縁があるわけではないのですが、奥様が西日本豪雨災害で被害のあった瀬戸内(岡山県)ご出身ということもありますし、それ以上に、橋さんはずっとチャリティ活動を積極的に行っているんです。「サッカー選手として何か力になりたい」と、常に思っている人で、チャリティ活動への思いを知っていたので、橋さんとなら、子どもたちに喜んでもらえる時間が作れるんじゃないかと思っています。
ただ、僕も橋さんも広島にいない状態で、チャリティサッカースクールのプロジェクトをスタートさせないといけないので、むずかしい部分はあるなと……。でも、橋さんと僕だけじゃなく、もう一人、プロジェクトメンバーとなって力になってくれる方がいたんです。(次回に続く・・・)
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