チャリティサッカースクール継続のために、移籍先での頑張りが大事
広島でのチャリティサッカースクールを成功させた佐藤寿人選手はその2日後、名古屋グランパスからジェフユナイテッド千葉への移籍を発表した。最後にあらためて、広島、そしてチャリティ活動への思いを聞いた。
「第二の野津田岳人」の可能性、そのきっかけに!
チャリティサッカースクールに参加してくれた選手の中には、 野津田岳人(今季、サンフレッチェ広島へ復帰)もいました。実は、岳人と出会ったのは、彼が小学校6年生の頃。僕がサンフレッチェ広島で2年目の時に、彼が通っていた小学校訪問をして、一緒に給食を食べてからの、長い付き合いなんです。
岳人は、いろいろなクラブに修行という形で移籍をし、広島を離れてましたけど、広島で生まれ育った選手で、広島に対する思いを聞いていたので、今回のチャリティイベントに誘いました。
6年生だった岳人と出会い、僕らは今、同じプロサッカー選手同士という間柄になっている。だから今回、参加してくれた子どもたちの中からも、「第二の野津田岳人」が出てくる可能性があると思うし、そういうきっかけになれば、それも幸せなことだなって。
岳人は、両日とも参加してくれて「いろんな子どもたちと触れ合うことができて、すごく充実し、自分自身もパワーをもらいました。改めてこのチャリティイベントに参加できて良かったです」と言ってくれた。嬉しかったですね。
チャリティグッズの売上は、広島テレビの募金へ寄付
今回、広島でのチャリティサッカースクール開催と同時に進めていたのが「西日本豪雨災害支援! チャリティグッズ支援プロジェクト」でした。50名近い選手が賛同してくれて、サイン入りユニフォームやスパイク、GKグローブなどを提供してくれました。
WEBサイトで支援金を集っていたのですが、ありがたいことに、チャリティグッズは昨年内に完売。集まった支援金の中から、経費を除いた金額を広島テレビ「広テレピッピ募金」へ寄付することができました。
広島復興に向け共に歩んでいくために
今回のチャリティサッカースクールを開催して気づいたのは、僕だけではなく、広島を離れている選手たちみんな、広島に対する思いは昔と変わらず強いということでした。広島の街、広島の人たちことを思っているからこそ、また一緒になって、復興にむけて共に歩んで行かなければいけないという気持ちになりましたね。
広島から離れていると、豪雨災害のその後のことを目にしたり、耳にしたりすることが少なくなってくると思うんです。だからこそ、この活動を通して、寄り添い、気にかけて行くことを、続けて行かなければ意味がないなって。プロサッカー選手には発信力もあるので、そういったことを僕らがしっかり理解したうえで、SNSなどで伝えていくことも大事だと思いますね。
お好み焼きを子どもたちにふるまって頂いたオタフクソースさんをはじめ、たくさんの企業、支援者の方々が、このチャリティサッカースクールを支えてくれました。本当にありがとうございました。来年以降も、この活動を続けて行けるように、まずは、自分の置かれた場所で頑張って行きたいと思います。