西日本豪雨災害を支援するために何ができるのだろうか。
その答えを導き出した、ある人物とは?
第2回目は、橋本英郎選手が長年続けているチャリティ活動、そして、西日本豪雨災害を支援するために動き始めた新たなプロジェクトについて迫ります。
病気と闘う親子を支援したいと思った理由
プロのサッカー選手として、少しでも力になれることはないだろうか――。
僕の心の中には、ずっとそんな思いがありました。
9年前に娘が生まれ、ある時、ソファから落ちて転んでしまったことがあったんです。幸い大きなケガには至らなかったのですが、その時に必死になっていろいろと調べていると、病気と闘い、ずっと病院生活を送っている子どもたちや、その子どもたちに付き添っている親御さんがたくさんいることを知って……。親という立場になった今だからこそ、そういった方の力になりたい、本格的にチャリティ活動をしたいと思ったのです。
当時所属していたガンバ大阪の広報の方にその思いを相談すると、オランダ発祥の認定NPO法人日本クリニクラウン協会を紹介してくれました。この協会は、入院生活をしている子どもたちの元に、クリニクラウン(臨床道化師)を派遣し、思いきり笑い、遊ぶことができる環境をつくる活動をしているんです。僕はこの活動に賛同して、2010年から支援するようになりました。
プロのサッカー選手だから、できること
今は、1試合フル出場できたら1万円を寄付することを目標にプレーしています。オリジナルのネックレスやTシャツを作って、その収益を寄付したこともありました。
僕の活動に賛同してくれたヨガの先生がいて、今では一緒にチャリティヨガイベントを開催し、その参加費を寄付しています。今年は、クラウドファンディングにも挑戦し、46万3,000円が集まりました。その支援金を全て使う事で、日本大学医学部附属板橋病院に毎月クリニクラウンを派遣することが出来るようになったんです。
チャリティ活動に興味を持っている人って、多くはいないかもしれないですよね。でも、プロのスポーツ選手は注目してもらえるからこそ、チャリティ活動をすることで、病気で闘っている子どもたちや親御さん、それを支援している活動のことを知ってもらうきっかけになると思うんです。それが、サッカー選手として、チャリティ活動をする意義だと思ってますね。
『サカママ』ディレクター・堤氏との出会い
今夏、西日本豪雨災害の様子を目にしたとき、すぐに力になりたいと思いました。でも、お金を寄付するだけではなくて、子どもたちを笑顔するために何かしたいなぁと。思い悩んでいたときに相談したのが『サカママ』のディレクター、堤 秀樹氏でした。
サカママは、サッカーを取り組んでいる小学生を持つお母さんたちに向けたメディアなんですけど、知ったのは、妻がきかっけなんです。息子にサッカーを習わせたいと思って、いろいろ調べている中でサカママのWEBサイトを見つけたらしくて。僕自身、サッカースクールを主催しているので、子どもたちやお母さんのことをもっと知りたいという思いがあり、 『サカママ』のディレクターに一度会って話を聞いてみたいと思ったんです。その思いが通じたのか、縁あって堤氏と出会うことができました。
新たに動きだしたプロジェクトとは?
堤氏に、西日本豪雨災害の支援のことを相談したとき、正直、僕の中には、被災地のために何かしたいという思いだけしかなくて、具体的に何ができるかもわからなかったんです。それでも、堤氏がいろいろと考えてくれて「チャリティサッカースークールを一緒に開催しませんか」と、提案してくれました。僕には、そんな経験もなく、発想もなかったですからね。それで、ようやく前に進むことができ、すぐに、あるJリーガーに連絡を取りました。(次回に続く・・・)
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