選手たちの協力なくして成り立たなかったチャリティイベント
今回のチャリティサッカースクールが成功したのは、参加してくれた選手たちのおかげでもあると佐藤寿人選手は語る。その中には、サンフレッチェ広島に在籍していた時に、共にプレーした森崎兄弟の姿もあった。佐藤選手から森崎兄弟へ、そして森崎兄弟から佐藤選手へ、それぞれが語る今の思いとは…。
森崎兄弟の参加が大きな力に
浩司(森崎浩司、以下浩司)と和(森崎和幸、以下和)は、ずっと広島のシンボルとしてサンフレッチェを引っ張ってくれてました。浩司はひと足先に引退して今、サンフレッチェのアンバサダーとして、いろいろな活動を行っているので、豪雨災害が起きた時にも、支援活動をしていたのは、目にしてましたね。和と僕は、選手としてプレーしていたので、シーズン中は、なかなかそういう活動もできなくて…。ただ、シーズンオフに「何かできないか」と2人で話はしてました。
浩司と和の地元が広島の矢野地区で、大きな被害があった地域だったので、彼らは地元のために何かしたいと言う思いが強いんじゃないかと思って……。それで今回のチャリティサッカースクールの話が進むにつれて、和と浩司には早い段階で、出てもらえないかと持ち掛けました。
2人とも今回、両日とも参加してくれて、本当に感謝しています。和は、今シーズンで引退したので、本来なら12月はリフレッシュに使う時間でもあると思うのですが、そんな中でも時間をとってくれて。今回のチャリティサッカースクールは、僕と橋さん(橋本英郎選手)が発起人となって、いろんな選手に声をかけたんですけど、声をかけた選手が参加してくれなければ成り立たなかった。和と浩司が参加してくれたのは、僕にとってとても大きな力になりました。
継続して、広島の街を元気にしていきたい(森崎浩司)
「僕の地元である矢野地区は、集中豪雨で大変な被害を受けたこともあって、サッカーを通して子どもたちに笑顔になってもらいたいと言う思いが強くありました。今回、チャリティサッカースクールの場を設けてもらえたことには、すごく感謝しています。
チャリティイベントでは、子どもたちが純粋に楽しそうにボールを追いかけている姿を見て、僕たちも純粋にサッカーを楽しめました。それにこういった機会じゃないと中々集まれないような仲間が集まってくれて…。元サンフレの選手を含め、いろんな選手が協力してくれたことも、非常にありがたかったですね。
サッカーを通して、子どもたちや被災された方に元気を届けることが、僕たちの使命でもあると思うんです。選手たちは、シーズンオフにならないとできないですけど、いろんな形で協力してもらいながら、継続して、広島の街を元気にして行きたいと思います」。
チャリティサッカースクールは継続しないと意味がない(森崎和幸)
「広島で災害があった後、何かしら力になりたいと思っていたので、良いタイミングで寿人さんに声をかけてもらいました。
災害に遭って今でも苦しんでいる子どもたちは、たくさんいると思うのですが、サッカーをすることで、少しでも忘れる時間ができると思うんですね。一人では大きな力にはなれないですけど、今回のイベントのように、サッカーを通じて、いろんな人が集まって、協力すれば、苦しいことも乗り越えられる力になるんじゃないかなと思ってます。
チャリティサッカースクールでは、僕らが元気を与えられたらと思っていたのですが、逆に子どもたちから元気をもらいました。今回参加してみて、このチャリティイベントは継続していかないと意味がないなと思ったんです。ただ、僕には行動力がないので、寿人さんにやってもらえればと。その時は、またぜひ参加したいと思います」
声をかけた選手たちの「継続したい」という気持ちが嬉しい
浩司と和、2人からこのチャリティサッカースクールを続けたいと言ってもらえたことは、何よりも嬉しいですね。子どもたちが喜んでくれて、たくさんの笑顔を見れたこと、そして選手たちも楽しんでくれて、また、やりたいと言ってもらえた。この時間を一緒に共有できたことが、何よりも一番かなと思います。(次回に続く・・・)
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